Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
『あ。いた。』
不意にそんな声が聞こえて内心で臍を噛む。
よりによって彼女に見つかるとか。
今一番会いたくなかった人がジャングルジム上の僕を見付けて駆け寄ってきた。
彼女だけにはこんな情けない姿見せたくなかったのに。
状況を察して小さく笑う彼女に、悔しくなって唇を噛み締める。
『ほら。帰ろ。』
彼女はそれ以上笑うでもなく、多分僕が公園前辺りで落としてきたのだろう靴を履かせてくれた。
オレンジ色に塗り尽くされた世界。
靴下だけの心許無かった足にすっぽりと履き慣れた靴の感覚
そしてほにゃっとした笑顔。
その全てを一つの光景にして―――唐突に自覚したんだ。
ああ。これ、恋なんだ。って。