Esperanto〜消える想い出〜


紅歴3107年・誠の月


計画は第1段階へと進んだ。
検体である3人は各々が『例のもの』の入ったものを口に含み眠りについた。


「彼女達Austinの遺伝子を、natureに活かすことが出来るか確認する。」今回の実験の狙いはそこにある。


実験体0056〜0058は吸収が早く、此方が要求したことをすぐこなしてくれる。殊にEX0056-junkは驚く程能力が高い。だがその反面困った部分も多々あるが、字数が足りないので次の機会に。


EX0057-zephyrは情緒指数も検査の結果も良好で、このままの状態で行くと最初に我々が望む結果となるだろう。ただその場合心配なのはEX0058-quoteのことだ。


EX0058-quoteはzephyrに(正確にはzephyrとの《フィット》に)強く依存していて、このまま引き離すと何が起こるかわからない状況にある。


彼女が我々の望む結果を得た場合、最優先すべきことはzephyrよりquoteであると考えた方がいいだろう。


内密にして頂き感謝する。今後も貴方の望むような結果が得られるよう邁進するつもりだ。


紅歴3107年・封


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《送信されたメッセージは先に受信したメッセージによる電波障害を受け、送信出来ませんでした。》
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