瑠璃一味のお戯れな学園生活

龍と竜

最早覚悟を決めるしかない。

足場など皆無の、天空険道頂上からの落下。

手を伸ばそうが、もがこうが、摑まる場所などどこにもない。

こんな高さから落下したら、一体どのくらいの時間落ち続けるのか。

30秒か?

1分か?

その永劫とも思えるような短時間を、瑠璃達は恐怖と絶望に苛まれる事になる。

戦って、ギータに敗北するのならばまだいい。

剣を、拳を交えぬまま、何の抵抗もできぬ転落死など。

勇者としても、剣客としても、武道家としても無念極まりない死。

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