瑠璃一味のお戯れな学園生活
まぁ、古びた廃屋にはよくある怪談話だ。

夏になると、この手の話は大抵生徒達の間で盛り上がる。

何せここは人外悪魔幽霊死神何でもカモーンな天神学園の御膝元だ。

別に悪霊や殺人鬼が住んでる廃屋があったって、何も不思議ではない。

「という訳で」

野菊は立ち上がった。

「今晩肝試しに行ってみよー」

「えぇぇえぇ…」

咲花、思っくそ嫌な顔。

「だってさぁ、シン君やリィちん誘っても来てくんないんだもん」

あの二人は幽霊苦手ですから。

「瑠璃君とこの三兄妹は割と健全でさぁ、夜更かしとかあんまりしないみたいだし、霸龍闘君と鬼龍ちんは生活指導の龍娘先生の子供だから、夜の外出は難しいんだって」

「龍之介は?」

シルヴィの問いかけに。

「牛乳配達のバイトで朝早いから無理だってぇ」

野菊が唇を尖らせた。

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