瑠璃一味のお戯れな学園生活
朝食を済ませた天神学園生徒達は、本日倫敦塔やタワーブリッジを見学。

倫敦塔は帝難川の岸辺、東の果て(イーストエンド)地区に築かれた中世の城塞である。

かつては身分の高い政治犯を幽閉、処刑する監獄としても使用され、やがて14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する処刑場となった。

倫敦塔には、世界最大級の大きさであるワタリガラスが一定数飼育されている。

ワタリガラスは大型で雑食の鳥で、倫敦大火で出た大量の焼死者の腐肉を餌に大いに増えたともいわれている。

「バルナ先生とかが飼い慣らしそうだよね、このカラス」

野菊が塔の上にとまるカラスを見ながら言う。

「処刑場だったから、幽霊が出るっていうスポットとしても有名らしいですよ」

「え…そうなのっ…?」

奏多の説明で、シンとリィがギョッとする。

勇者の子息は幽霊が苦手です。

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