瑠璃一味のお戯れな学園生活
「どうした、丹下ではないか」

麺を咀嚼して飲み下して言う龍娘。

彼女だけではない。

翡翠も、こはくも、七星や鈴木さんも。

職員室には珍しい客に、思わず注目してしまう。

「どうした丹下」

腕組みしたまま言うのは翡翠。

「学生ノリで何か備品でも壊したか。貴様はいつまで経っても成長せんな」

「うっせ、そうじゃねぇよ旦那」

すぐに反論する龍太郎。

その割には。

「あの…えっとよ…」

彼らしくない歯切れの悪さ。

言いたい事はズゲズゲ言う性格なのに。

ふと職員室の隅を見ると。

「……」

小夜が事務机に座ったまま、俯き加減に龍娘の方をチラチラと窺っている。

< 2,602 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop