瑠璃一味のお戯れな学園生活
「では丹下 龍太郎と城山 小夜の婚約を祝して」

瑠璃が紙コップを掲げる。

「乾杯っ!」

「「「かんぱぁあぁぁあぁぁいっ!」」」

こぼれるほどに紙コップをぶつけ合わせ、仲間達はドンチャン騒ぎを始めていた。

学園内に残っていた生徒や教師、一旦下校した生徒達も再び呼び出され、校庭で酒盛り状態。

もう寒くなる季節だというのに外で宴なんて、この連中もよくやる。

「さよしぇんしぇい」

すずがトテテ、と小夜のもとに駆け寄ってきた。

勉強を教えてくれる担任の先生。

いつもニコニコ優しい小夜先生が、今日はいつも以上にニコニコしていた。

「ままといっしょ、うれしそう」

「そうかな?」

すずの頭を撫でながら、小夜は微笑む。

「そりゃあそうだよすずちゃん、小夜先生は、今世界一幸せなんだよ?」

「母ちゃんや父ちゃんみてぇに、ふーふになるだ!」

咲花とシルヴィが、すずに教える。

「せかいいち、しあわしぇ」

その言葉を反芻し、すずはほにゃっと微笑んだ。

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