瑠璃一味のお戯れな学園生活
「んんんんんんんんんんっ!」

「騒がないって約束しただろ?」

この嘘吐きめと非難がましく睨む龍之介だが、そりゃあ騒がれて当然だ。

「君っ、何をっ…?」

恥ずかしいやら混乱するやら、パニック状態のめのうに。

「薄布一枚向こう側で、うら若い娘達が寝息立ててんだぜ?大人しく寝てられる瑠璃や霸龍闘達の方がどうかしてるぜ」

どうやら曲者でも侵入者でもないが、夜這いなのは間違いなかったらしい。

「瑠璃一味は別嬪揃いだが、まぁ俺は中でもめのうが一番別嬪だと思うがな」

そう言ってめのうの顔を凝視する龍之介の眼は、いつもの眼ではなかった。

獲物を前にした獣の眼。

父・翡翠からいつぞや聞いた、丹下 龍太郎の肉体を借りて花見の時に現れた臥龍の眼によく似ていた。

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