アフターグレイ
そんなわけないのに。
何もしてない私が、好きで居続けてもらえるはずないのに。
変なプライドが私を同じ場所に縛り付けて、悠太は私のことを好きだという安心が、この場から進む努力を失わせた。
悠太は進んでいた。
私が思ってるよりずっと速いスピードで、置いて行った私を待つこともなく、私が知らない場所に行ってしまった。
いつの間に、悠太より私の方が、悠太のことを好きになっていたんだろう。
「今まで迷惑かけてごめん。
…好きだったよ。」
そんな悲しい言葉、言わないで。
「……そっか。」
上がった唇の端が痛い。無理して上げた頬が、痛い。
私はいつまで意地を張っているんだろう。