アフターグレイ



悠太のことが、好きだよ。


悠太が私のことを思ってくれていた以上に、きっと。
私自身が思っていたよりもずっと、私は悠太のことが好きだったみたい。



どうしよう。



「…悠太。」




ーーこのまま、時間だけが経って。



悠太への気持ちもどんどん薄れてきて、次第になくなって、好きだったことも忘れて

最後の最後には、好きだった事実さえもなかったことになっちゃうのかな。




悠太の中の私への気持ちも、同じようになかったことになってしまうのかな。




「ん?」



悠太が首を小さく傾けながら、クリンとした目で私を見て。

「ん?」って言ったときの悠太の表情が、なんていうかすごく好きだなぁ、なんて思ってしまった私は、まだまだ綺麗に失恋することなんかできなくって。



もっと、頑張ればよかった。

もっと悠太に優しくすればよかった。もっと素直になればよかった。もっと早くプライドなんか捨てればよかった。



…そんな、どうしようもない後悔に埋れている。



< 12 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop