だから私は雨の日が好き。【夏の章】※加筆修正版





美味しいお食事に、楽しいお酒。

充実した仕事の後の、最高の仲間との最高の打ち上げになりそうだ。

そんなことを思いながら、二杯目のビールも豪快に流し込んだ。



打ち上げだというのに、私達の頭の中は仕事のことでいっぱいだった。


今日のステージのこと。

運営体制から会場装飾、果てはキャッチコピーに至るまで。



今日一日の興奮は、いつまで話しても醒めることはなかった。

中でも、ライトダウンからフィナーレにかけての進行が印象的だった。


それぞれの感想を述べながら、来年に向けての打ち合わせのように話が続いていく。

こんなにも真面目な仲間達と仕事をしていけることは、とても喜ばしいことだった。



そんな中、突然立ち上がったのは松山だった。




「俺、仕事頑張ります!櫻井さんや森川さんに比べたら出来ることなんて限られてるけど、それでももっと出来ることがあると思うんです!」




いい具合にお酒の入った松山は、熱弁をふるっている。

自分に正直でまっすぐな松山。

現場に出るのは、やっぱりとてもいい刺激になるんだな、と感じた瞬間だった。



イイ顔になったなぁ、と松山を眺めていると、ガタッと椅子を立つ音が聞こえた。




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