砂漠の夜の幻想奇談
驚きも一瞬。
すぐさまそれは怒りに変わった。
「貴様!ふざけるな!!今すぐ姫に部屋を用意しろ!」
「ふふ、どうしようかな」
「お前、わかっているのか?賭けの勝敗が決まっていないから姫も俺もここに残るんだ。部屋を分けなければ千の兵を差し向けられようとも出て行くからな…!!」
カシェルダの眼差しから殺気が感じられる。
こいつなら本気でやりかねない。
そう直感したシャールカーンは軽く舌打ちをした。
「わかったよ。一室、部屋を用意させよう。ドニヤ、頼んだよ」
「はい。かしこまりました」
シャールカーンから個人部屋の権利をもぎ取った。
これには大喜びのサフィーア。
(やった!!カシェルダありがとう!!)
再び頼りになる護衛官に抱き着いた。
彼女のあまりの喜びように面白くないのは、当然シャールカーン。
彼はムスッとして嫌みを付け足した。