砂漠の夜の幻想奇談
「母上、兄上達は連れ去られただけで、亡くなったわけではないのですね?」
「わかりませんが…おそらくは」
「なら、私が兄上達を探しに行きます!母上が契約した魔神と会って、兄上達を返してくれるよう頼んでみるわ!」
このとんでもない発言に、王妃様と従者は飛び上がらんばかりに驚いた。
「なりません!!姫の御身を危険にさらすなど!」
「大丈夫よ。何かあったらカシェルダが守ってくれるでしょう?」
「姫…!」
信頼されているのは光栄だが、それとこれとは話が別だ。
「サフィーア、貴女の気持ちは嬉しいけれど、許すわけにはいきません」
王妃様も涙を止めて娘の意見を断固拒否した。
「そんなぁ…。母上まで」
「当たり前です。貴女にもしものことがあったら…私は…」