モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
「ダメです。
それだけは絶対に、
ダメです。」
「沙羅、信じないで!?
それは、確かに
非常食で食べる村も
あるって聞いたことは
あるけど、
このあたりの蜘蛛は
毒性が強いから
食用には絶対
向かないからね!?
そしてそんなの
使ってるなんて評判
広まったら、うちは
商売にならないからね!?」
「…。…はい…。」
はたしてちゃんと
納得したかは
微妙な態度だったが、
二人の剣幕に押された
沙羅はひとまず
うなづいた。