モントリヒト城の吸血鬼② 〜望まれざる来訪者〜
浮かんだが、今の話で
重要なのはそこじゃないと
慌てて思考を切り替える。
メリッサは今、確かに
おしょくじと言った。
「あ、今、誰か
思い浮かべた
でしょお?」
もしや、先ほどからの
意味のわからない会話は
自分の正体に探りを
入れられてるのかと
訝しむが、彼女の関心は
どちらかというと
その意味のわからない
部分に重点を置いて
いるように思えた。
「…。浮かびましたが、
それがなんです…?
未成年に知られるのは、
教育上いいわけが
ありませんからね。」
「ふぅん?…商売敵は
まだお子様なのねぇ。
ならあと何年かは
稼ぎ頭でいられるの
かしらぁ?」
「…本当に、キミは
一体何の話をして
いるのです…?」