~いじめ~
1. きっかけ
わたしは紗藤真由希。
ドジでマヌケだけれど、信頼できる友達は沢山いる。
そんなあたしがいじめ?
有り得ないよね…
そう思ってた。
あたしは一年二組。
もちろん、中学生。
でも、あたしのクラスにはリーダーがいる。
桃湖だ――――。
桃湖は転入生で、それ以来友達付き合いが広いあたしにうまく溶け込み、リーダーになった。
桃湖に最初に話し掛けていたし、最初の友達はあたしだから…
いじめなんてされない。
本気で信じてたのに…。
掃除の時間になり、班が同じなので桃湖を探しに行った。
桃湖は体育館の裏にいたと友達に聞き、急いで体育館裏に行った。
すると。
桃湖が…有希をいじめている。
桃湖が頭を踏み、仲間が水をかけている。
一瞬、寒気がした。
「やめてっ…桃!寒っ…い…!」
有希はあまり良い印象ではない人。
なぜなら、有希はいつもスカートを短くしていたり、メイクをしてきたりと校則違反ばっかりしていて、先輩にも目を付けられているらしい。
有希ならいじめられても自分が悪いから、問題無いな…と思い、桃湖に話しかけた。