【完】泣き顔スマイル
『あれ、妹じゃない? 従姉妹とか?』
「……まあ、妹みたいな感じ」
「っ、」
あながち間違ってはいない修ちゃんの言葉に、ひどく胸が痛んだ。
告る前に振られた気分。
好きという想いだけでは
どうにもならいことを痛感させられた。
『そっか。なんか修がお兄さんとかあんまイメージないなあ』
キラキラな笑顔。
上向きの睫毛と可愛い発色のリップ。
あ、ダメだ敵わない。
全てにおいて可愛いんだもん。
「…お兄ちゃんじゃない」
気づいたら口から飛び出ていた。
その言葉に一瞬場が固まる。