【完】泣き顔スマイル






幸いなのはスーパーの袋を
修ちゃんが持っていたこと。


膝からヒリヒリと伝う
痛みによって込み上げる涙。

ここで泣いたらただの幼稚園生だ。


羞恥心からか顔が
熱くなるのが分かった。


「あ。泣きそうになってる」


修ちゃんは言いながら私の元まで
歩いて戻るとそのまましゃがんだ。



「っないて、な!」



慌てて上半身を起こす。


ズキッ



「いっ…た」


「ほら」


「え…」



くるっ、と回って背中を向ける修ちゃん。

あたしはそれを見て固まる。



「あ、は。

…せ、背中掻いて欲しいの…?」


「この状況でそれを要求するほどバカじゃないんだけど」



で、ですよね。



え、じゃあこれは…





お  ん  ぶ  
 






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