恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
それでも佑真はピクリとも動かない。
泣いているわけでもなく、体が固まってしまったみたいにジッと一点を見つめていた。
あたしは佑真の華々しい活躍しか知らない。
中学時代は知らないけど、もしかしたらこれが初めての挫折なのかもしれない。
佑真は……
頑張った。
誰よりも……頑張った……のに……
「ううっ……うっ…」
今の佑真を見てたら、あたしの方がこらえきれなくなって……
出し切ったはずの涙がまた溢れてきてしまった。