恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「――っ、」
卓越したコントロールを持つ佑真が投げれば、それは目的地にピタリとつくわけで。
着地地点はちょうどあたしの靴先。
目を落とすと、それは先日渡したお守りだった。
「このひもが帰り道に切れたんだよ。なんかあったんじゃないかって胸騒ぎがして来てみればっ……」
「いい加減にしろ!いいから来いっ!」
呆然するとあたしを前に、エビ君が佑真を引き連っていく。
佑真も言いたいことを言い終えたのか、それに従うように背を向けて去っていく……
「佑真違うのっ!!」