恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「さ、仕事しよ、仕事!」
そして、あたしがそう切り替えたところで
「増田ー!トス上げ頼む!」
「そっち終わったら次俺な!」
早速グランドから声が掛かった。
「うわー、指名早っ。みんなゲンキンなんだから!結局はあたしより瑠依なのねー」
さくらはそんな風に言いながらも、凄く嬉しそうで。
それが僻みでもなんでもないことは分かった。
「じゃ、あたし行ってくるね!」
今ここにいられる喜びを全身で感じながら。
あたしは勢いよくグラウンドに飛び出した。