恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

あたしは目を細めて彼らを見据えた。


「佑真、コイツら感じ悪すぎ」


「ほっとけ」


それでも黙々とお弁当を食べ続ける佑真。


頭に来ないの!?


負けず嫌いのあたしは、文句のひとつも言ってやりたくてたまらない。


だけどさっき彼らが言った通り、夏の大会も近いし下手に騒ぎを起こすわけにもいかない。


そもそも野球がらみで他校とは問題を起こすなんて、佑真のプライドが許せないのかもしれない。


……仕方ない。


こういうのは無視するのが一番。


そう思って、またお弁当を食べ始めると――

< 60 / 486 >

この作品をシェア

pagetop