恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
佑真が言ってる重み。
それは重量のことじゃなくて。
エースナンバーを背負えなかった三浦先輩、それから11番をもらった別の三年の先輩。
ベンチに入れなかった大勢の部員。
色んなものを背負う"1番"
そんなことを佑真が考えているなんて思わなくて、胸が苦しくなった。
「この番号に恥じないプレーがしたい」
素直にカッコイイと思った。
「野球部員38人全員で戦うつもりで」
「うん」
「もちろんオマエもその中の一人だ」
「……佑真」
佑真が、あたしにこれを頼んだ意味が分かった気がした。