水のない水槽

サプライズ!?

「雪乃も朔乃も――ホントに、何、考えてるのっっっ!!」


ハイ、実はさっきから30分、ずっとこの調子デス。


自分では酔ってなかったつもりだけど、家に着いたら爆睡で。気がついたら、外はすっかり朝だった。


リビングに降りていく途中で気付いた怒鳴り声は――モチロン、母親のモノ。


久しぶりに姉妹揃って、怒られてる途中だったりする。


原因は――…わたしはお酒で、お姉ちゃんは、わたしを先輩に任せたコト、かな?


「まあまあ、何もなかったんだからいいじゃん、ねぇ~??」

「そうだよ~。何もなかったんだし~」


そろそろ、かな??


お姉ちゃんと目配せしながら、席を立つタイミングを計る。


「あ、予備校、遅れちゃう!」


そう言って立ち上がったお姉ちゃんのあとを追いかけるように


「わたしもまどかんトコ――」

「朔乃はまだ終わってません!!」


逃げ損ねた……。
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