彼は私を狂愛した。

失いかけていたもの


「....?」


目が覚めると私は



レストランの裏のソファに腰をかけていた。



ここって...。



後藤くんに助けられたところ...?



そっと腕を見ると



丁寧に包帯が巻かれていた。



この巻き方は慧兒じゃない...。




私は立ち上がり表へ出ると



まだ誰もいなかった。




「...」



誰が助けてくれたんだろう...。




時計を見てもまだ朝の5時。




こんな朝早く誰も来てないよね...。




ガタッ




「...え...?」



なにかが落ちた音がした。



誰か...いるの...?



私は恐る恐る音がする方へと近づいた。

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