彼は私を狂愛した。


「私、これ以上大切なものを失いたくない....!!」


必死に慧兒にそう告げた。



泣きながら言ったから上手く伝わらないかもしれない。



すると慧兒はナイフを持っていた手に力を抜いた。



そして静かに落とした。



カランカラン....



「そ、うだよな...分かった」




そう言って慧兒は私の手を優しく掴んだ。




「ごめんな。ごめんな魅音」



「...もういいから」



「もう、二度とこんなことしない...約束するから...」



「うん...」



慧兒のその言葉、私は本気で信じてた。



これで、全てが終わると思っていたのは





私だけだったんだね...______
< 172 / 235 >

この作品をシェア

pagetop