百瀬君の生態記録。
そんな柔らかい声が聞こえたと思って、反射的に顔を向けるとさっきまで私が持っていた資料を殆ど抱えてにこりと微笑む長身。
「佐伯君...!?」
無造作にセットされたミルクティーブラウンの髪の毛に、温和で爽やかな笑顔。モテるのにも納得がいく。
「こんなの一人で大変じゃなかった?」
心配そうに、眉を八の字にしてそう問うと「これ結構重いのにね」と困り笑いでそう続けた。
「えっ..いや、全然!」
「嘘つけ~」