共食い。
「じゃあ、とりあえずこれ投げてみっか?」







後ろのほうから公太の声が聞こえて振り向いてみると公太は右手に空っぽであろう鞄をもっていた。









「そっか、投げて壁が閉まらなければ安全だもんな!」










叶がなるほどというように返事を返した。









「じゃあ、いくぜ。」








ぽいっ、と壁のほうに投げられた鞄は何事もなく秋奈の残骸の上にのっかった。










「よっしゃ、やったな。じゃあ、とりあえず安全も確認できたし進むか?」






「そうだね、私達を誘拐?した犯人が来る前にここから出たほうがいいかも…。」









私と公太の考えていることはどうやら同じらしく私達は自分のリュックを背負って部屋を出ることにした。







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