沖田総司は恋をする
第四幕 侍の休日
奈津美さんと口もきかないまま、翌朝を迎えた。
「あ、おはようございます沖田さん」
食卓で僕の姿を見て、挨拶をしてくれたのはへきるさんだけだった。
奈津美さんの方は、無言である。
…彼女の名誉のために言っておくなら、怒っていた訳ではない。
ただ気まずそうに、俯いていただけなのだ。
「…おはようございます」
僕は自分の定位置の席に座る。
そして、昨日の事について弁解しようとして。
「あのっ、沖田さんっ」
奈津美さんに出鼻をくじかれた。
「昨日はあんな失礼なこと言ってすみませんでした!私どうかしていたんです。私みたいな何の取り得もない人間が、沖田さんほどの偉業を為し得た方に、あんな偉そうな事を…」
「いえっ、そんなっ、どうかそのように気に病まれないで下さい!僕の方こそ、奈津美さんにそこまで心配をかけているとも知らずに…」
食卓を挟んで、互いに頭を下げる僕と奈津美さん。
その様子を見ながら。
「どうでもいいけどさあ」
へきるさんが頬杖をついてニヤニヤ笑った。
「そろそろ朝食にしない?冷めちゃうわよ?料理」
「あ、おはようございます沖田さん」
食卓で僕の姿を見て、挨拶をしてくれたのはへきるさんだけだった。
奈津美さんの方は、無言である。
…彼女の名誉のために言っておくなら、怒っていた訳ではない。
ただ気まずそうに、俯いていただけなのだ。
「…おはようございます」
僕は自分の定位置の席に座る。
そして、昨日の事について弁解しようとして。
「あのっ、沖田さんっ」
奈津美さんに出鼻をくじかれた。
「昨日はあんな失礼なこと言ってすみませんでした!私どうかしていたんです。私みたいな何の取り得もない人間が、沖田さんほどの偉業を為し得た方に、あんな偉そうな事を…」
「いえっ、そんなっ、どうかそのように気に病まれないで下さい!僕の方こそ、奈津美さんにそこまで心配をかけているとも知らずに…」
食卓を挟んで、互いに頭を下げる僕と奈津美さん。
その様子を見ながら。
「どうでもいいけどさあ」
へきるさんが頬杖をついてニヤニヤ笑った。
「そろそろ朝食にしない?冷めちゃうわよ?料理」