【完】恋の太陽、愛の月
確かに丸岡さんは行為の最中優しかった。
でもその優しさが私にとっては痛かった。
もっと無理やり私を犯してくれたら恨むことができたのに。
・・・だけど、丸岡さんの闇を聞いて私は恨みに恨みきれなかった。
「悪かったな。・・・しかも母親の目の前で。関係ない君を巻きこんでしまった」
「・・・」
丸岡さんは自分のスーツの上着を私にかけてくれた。
涙で濡れた私の頬を優しく撫でる丸岡さん。
「初めて、だったんだな」
「・・・っ」
「でもこうしなきゃ復讐できなかったんだ。朝比奈財閥という俺の家族を壊したものに」
「・・・うぅっ」
「なぁ、怒れよ。そしたら俺だって少しは・・・報われんだよ」
私は怒れなかった。
ただ泣くことしかできない。
「・・・太陽とは結婚してやってくれ」
「・・・できるわけっ・・・」
「お願いだ」
「・・・何ですか、それ・・・」
「あいつには、笑っててほしいから。って言っても、これバレたら殺されるかもしれないけどな笑」
丸岡さんの闇はあの眩しい光を持つ太陽君でさえも払うことはできなかった様。
私は今この瞬間、丸岡さんの闇を共に背負うことになってしまった。