Dreamer
「嘘でしょ...。」

帰り道の途中、私はさっきから何回、この言葉を言ってるんだろう。

悩みの原因は、私が先生に言われたこと。それは

"お前も好きにやってみろ"

だった。

[意味が分からないし、"も"って何!?他にも誰か言われてるってこと?でも、私より早くプリント出した人、いっぱいいるし...]

頭の中で考えても考えても謎は増えていくばかりで、パンクしそうになっていたとき、額に冷たいものがふれた。

「ギャッ!!」

「ぷっははは!!どんな声だしてんだよ、みずき!てか、お前さっきからフラフラ歩いてるし、そのうち転ぶぞ~!」

お腹を叩いて笑う優を見て、私のイライラはピークに達した。

「何すんのよ、優!考え事してるの、話しかけないで!!このばかっ!」

「そんな今考えたってどうしようもないだろ? なあっ!ラーメン食ってこうぜ。」

「それはそうだけど...ってラーメン?」

「うん、ラーメン!いいじゃん、おごるからさ!」

「別に、私は..」

「っよし、決まり!」

「え!?ちょっと..まだ行くなんて..」


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「はぁ...」

なんだかんだで私は、駅前にあるラーメン屋さんに連れてこられた。

「醤油ラーメン2つ、お待ち!」

"ここのラーメン、うまいんだぜ"と言ってくる優に負けて、しぶしぶ食べ始めた。

「...!!おいし~!!」

「そうだろ、そうだろ!」

自分が作ったわけでもないのに、自慢げに笑う優を見ていたら、思わず笑ってしまった。

「あ、やっと笑った。」

「え?」

「お前、さっきから全然笑わないからさ。」

気にしてくれていたのか、優は"よかったよかった"と言いながら、私の鼻をひっぱった。

「ひょっとーひはいー!(ちょっとーいたいー!)」

「あはははっ!この顔おもしろすぎ!」

「こんの~バカ優!!....でも、ありがと。」

「ん?なんか言った?」

「...なんでもないよ!早く食べよ?」



"好きにやってみろ"

いまだに意味なんてわからないけど、優と話して思った。

自分ができることをすればいいって。

だから私は...。








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