ヒールの折れたシンデレラ
スマホからアラームが鳴り響き目を覚ます。

千鶴は重い瞼を必死にあけアラームを止めた。

昨日は帰ってくるとシャワーだけあびて、すぐにベッドに横になった。

悩んでいるときは一度眠ると少し気持ちが軽くなることがほとんどだからだ。

……けれど今回は目覚めても千鶴の気持ちの沈み具合は相変わらずだった。

宗治と妃奈子そして兄の竜治の三人の間にどんなことがあったのか、今更千鶴が知ることなんてできない。

それはわかっているが、そうできないことがもどかしくて仕方ない。

千鶴はたまっていた洗濯をしようと洗濯機のスイッチを入れる。

その場に立ったままぐるぐると回る洗濯物たちをみつめて、気持ちは常に宗治のことで占められていた。

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