Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「…わかった。でも、今言ったよね?考査も頑張るって。」
「…う、うん。」
二俣は大きな目をぎょろりとさせて、うろたえ気味に返事をした。みのりはニッコリと不敵な笑みを浮かべる。
「3人とも今度の考査で80点以上取ること。そうしたら、焼肉でもしゃぶしゃぶでも何でも食べさせてあげる。」
「………!!!」
二俣は喜ぶでもなく、絶句した。そして、遼太郎と同時に、黙ったまま二人で衛藤を顧みた。
二俣は遼太郎ほどではないが、普段からそこそこの成績を修めていた。しかし、衛藤は平均点を超えたことはほとんどない。
堂々とした体格の衛藤が、申し訳なさそうに小さくなった。
「ええ――――っ!!みのりちゃん、それ!エトちゃんにはかなり厳しくねえ?」
悲鳴のような二俣の声が、渡り廊下に響き渡る。
「厳しくても何でも、それが条件よ。日本史の考査は来週だから、まだ時間はあるし。3人で協力したら、何とかなるんじゃない?君たちはラガーマンなんだから。」
「はあ?なんで、ラガーマンが関係あるんだよー!」
「関係あるわよ。あのラグビーの格言。『One for All…』」
と、みのりが言いかけると、
「All for One」
と、三人は声をそろえた。まるでパブロフの犬だ。