Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「狩野くんや二俣くんは、引退してからも部活に行ってるみたいですね。」
幸せそうなみのりの笑顔に、江口はしばしポカンとして見とれていた。
返答がないので、みのりが、
「江口先生?」
と声をかけると、江口はハッと我に返った。
「ああ、うん。よっぽどラグビーが好きなのか、て言うか、体に染み付いてるんだろうな。大学でラグビーはしなくても、何かの形で関わってくれたらとは思うね。」
――狩野くんは、大学でラグビーをしないのかな…?あんなに、ラグビーが好きなのに…?
そう思って、遼太郎とその話をしたことがなかったことに、みのりは気が付いた。
遼太郎の行く法南大学も、関東のリーグ戦などに出場している。しかし、そんな大学のラグビー部でやっていくには、勉学や他のものは二の次になってしまうのかもしれない。
その真意を確かめようにも、あの発熱の一件以来、遼太郎とはまともに口を利いてはいなかった。
「狩野は、今日も来てくれて、さっきまで一緒にいたんだけど、今日二俣は来なかったな。…衛藤と下平は、来なくなったな。」
会話をしている間にも、料理が次々と運ばれてきて、みのりの目の前に並べられた山盛りのフィッシュアンドチップスとペスカトーレに、みのりは目を見張った。