ナンパ男との恋~最終章~
そして、せめて寝る前に顔だけでも
眺めて寝ようかな・・・なんて
輝樹の寝顔を
覗き込んでしまう私に・・


「あれ?寝込み襲うんじゃねぇの?」


意地悪な表情を浮かべ
笑っている輝樹の顔があり・・・



「何、俺が寝てると思った?ははは
ガッカリな表情浮かべて
かっわいいなぁ?くっくははは」



「なっ・・・!?
そんな笑わなくてもいいじゃん」



「わりぃわりぃ、ははは
素直な春菜を見るのは
滅多にねぇからな」



そう言いながら
少し不機嫌な私をなだめる様に
起き上がり
あぐらをかきながら
向かい合うように私の方に体を向けた。


そして、少し真面目な顔になり


「俺が夜出かけんの心配か?」


「な、何・・・急に・・・」


「別に、なんとなく」


少し苦笑いを浮かべ
そう言いながら
下を向くと、


「頼むから、変な暴走して
急にどっかいなくなるとか
勘弁してくれよ?」


困ったような表情を浮かべ
そう言いながら顔を上げ
私を優しく
抱きしめるもんだから・・・


「うん・・・」


思わず、不安だという事も言えないまま
頷くしかできなかった。








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