ナンパ男との恋~最終章~
「春菜?大丈夫かー?」


気づくと、輝樹が笑いを浮かべ
私の顔を覗き込んでいた。


体が・・・重い。


もう、動きたくないし。


「・・・最悪。手加減なしだし」


「せっかく誘ってもらったんだし
手加減したら失礼だろ?」


そう言いながら笑っている輝樹を見ると

何も言う気すら起こらなくなってしまうわけで・・・



「春樹心配してっかもな。
広樹もあいつもマザコンだからなぁ・・
まぁ、いい男3人に囲まれて幸せっつーことで」


いい男って・・・

たしかに、輝樹と瓜二つなわけだから
いい男なんだろうけど

自分で自信満々に言えるとこがすごい。



「あんまり家にいないけどね?」


「アハハハ、でも春菜が電話すりゃ
あいつら 女とヤってる最中ですら帰ってきそうだけどな。」


それは言いすぎのような気するんだけど。


「輝樹も・・・?」


「ん?俺?そりゃ、俺も帰ってくるに決まってんだろ」


「女の人としてる最中でも?」


「おま・・・
俺とあのガキどもを一緒にすんなよ」


「輝樹の場合、分かんないし。
すーぐ女の移り香つけて帰ってくるじゃん」


「だーから、浮気なんてしねぇっつーの。
他の女抱くなんて面倒くせぇ事わざわざするかよ。」


「ふぅん・・・じゃあ何で匂い移るの?」


「ベタベタ触られるからじゃねぇか?」


「相変わらず、周りに女性が溢れてるのですね?」


「俺の知り合いじゃねぇし」


ほんと、ああ言えばこう言うだ。


「もし、輝樹が浮気したら、私も浮気し返そうっと」


なんて冗談で言ってしまった私は

すぐ後悔する事になる。









< 195 / 233 >

この作品をシェア

pagetop