どんなことも二人で乗り越えて
篠山は泣きながら走り去って行った

俺はその姿を背に自分の席に戻る、すると遥香が苦笑しながらこっちに来た
「ふふっ…あんた本当に容赦ないね」
眉を下げながら微妙な笑みを見せる遥香

遥香が苦笑ってことは俺は相当なことをしたらしい
「いやだって、変に期待させて後で傷つくよりか全然マシっしょ?」
そう俺が結構真面目に言うと遥香は考えるような仕草を交えて
「そういうもんかねえ?」
と呟いた
「そうだろ?こっちだって好きじゃない奴と付き合いたくなんかないし、纏わり付かれるなんてまっぴらごめんだし。あっちだって好かれてないって分かってて付き合うなんて苦しいだろ?」
「アンタって意外と残酷な人だねえ…まあ、中学んときよりかマシか」
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