レインストーム
これはきっと今まで流せなかった涙だ。別に悔しい訳でも怖い訳でもないけど、何故か涙が止まらない
『泣くと余計ブスになるぞ』
背後からは古屋の声。
こんな時ぐらい優しい言葉のひとつでもかけろって言いたくなるほど古屋はいつも通り。
『なんで2組に来たの?あんな事古屋のキャラじゃないでしょ』
『あーなんかあいつらの顔がムカついたから。特に意味はない』
だろうね。
古屋が私をかばう理由も味方する理由もない。
でも、
『一応、お礼を言っとく。ありがとう』
まさか古屋に感謝する日が来るなんて。だけど助けられた事は事実だから。
『だったら、なんかおごれ。腹減ったからこのまま帰ってマックでも行こうぜ』
『は?おごれって……。ってか午後の授業は?』
『知るか』