出会い系ランニング
【第2章】

1

いつものコンビニで、次に彼女に会った時は心苦しかった。
「こないだ、ごめん」
待っててと言ったのに行かなかった事を謝る笑美に、胸が痛かった。
笑美が隠したがっていた秘密を俺が知ってしまった事を、笑美は知らない。
「いやこっちこそ、急に用事が出来て10分位で帰っちゃったんだ、来てくれた時もう居なかったよね?ごめんね」
笑美はあからさまにホッとした顔をした。
「待たなかったならいい」
笑美は手に持っていた丸めた紙を差し出して来た。
「え、なに?見ていい?」
「ん‥」
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