ヴァージン=ロード

「コータさんも行くの?」
「ええ、うんっとおめかしして行く予定よー」

 体をくねらせて、お化粧をしているコータさんの、おめかし姿が想像できず、私はちょっと考えてしまった。
 するとコータさんが私のほっぺたをつまむ。

「痛い……」
「絶対、変なこと考えていたでしょう、ISAKIぃ~」

 私はコータさんの腕から離れようとするけど、いかんせん、男の人の力だからどうにもならない。

「ごめんなさいってー、放してよーっ」
「うふふ、こうしてやるわ」

 コータさんにくすぐられて、私は身をよじって笑い転げる。

「やだーっ、許してーっ」
「ふふ、そろそろ次の撮影の準備が始まるわね。許してあげるわ」

 コータさんが離れた後も、私は笑いが止まらない。

「ふふ、コータさん、大好き」
「アタシもよー」

 コータさんは私の頭をなでて、メイクアップセットを片付けだす。私も更衣室へと向かった。


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