ヴァージン=ロード
事務所で待ち合わせた私達は、近くの和食屋に入った。
車で私を迎えに来てくれてから、宗広さんの表情はずっと冴えなかった。
「……元気ないですね、宗広さん」
元気がないというよりも、どこか表情が硬い。
「いや……ごめん、あの報道見た」
宗広さんの表情が硬い原因は、そうだろうとは思っていたけれどやっぱりそうだった。
「お騒がせしてしまったみたいで、ごめんなさい。でも、私達は本当になんでもないんですよ」
「そう、ですよね」
「ほんと、いい迷惑よ。よりによって結婚間近だなんて……良に顔向けできないわ」
宗広さんの問いかけるような視線に、私は言葉を続ける。
「良、結婚するの。もちろん、私とじゃなくて、ちゃんとした彼女と。あの写真のラーメン屋でその報告をしてもらってたの」
「そう、だったんだ」
私はため息をつく。