ヴァージン=ロード
「それはね、あんたが、そうさせてるに決まってるでしょうが!」
「ひっ」
予想をはるかに超えるとんでもない怒号に、部屋の奥でわ!?という小さな声が上がった。
「ほ、ほら、ののちゃん起きちゃったみたいだよ!?」
「この鈍感娘が!」
「ま、ままぁ?」
目をこすりながら、ののちゃんが奥から出てきた。間延びした声がとても可愛い。そして、そのどんぐり眼が私を見つけた。
「いさきちゃん!」
眠気も吹き飛んだのか、ののちゃんが私に駆け寄ってきた。ののちゃんが起きだしてきたので、夢乃も怒鳴るのはやめてくれた。
おかげでののちゃんが救いの神に見えた。
「ののちゃーん、久しぶり」
「いさきちゃん、まま、どうしたの?」
頬を膨らませて怒りを隠そうともしない夢乃が怖いのか、ののちゃんが私の後ろに隠れるように夢乃を伺う。