雪が溶ける前に

車が出発しても


優奈はずっと手を振ってて


「ずっとずっと待ってるよー!」


そうやって叫んでたっけな。


今思い出すと、


小学生の頃からなんてキザなんだ俺。



そんなかっこつけな約束、

守れるわけもなくて、



帰ってこれたのは中学生になった時。



それでも優奈は笑って

「おかえり」

って言ってくれた。


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