Don’t Cry.


急いで中に入ると、涼しい風が私の火照る頬をくすぐった___


でもやっぱり、この消毒液の匂いにはまだ慣れないなぁ…、


歩くたびにキュッ、と音がするこの廊下は、相変わらず綺麗だ_____




「あら実琴ちゃん?



今年も来てくれたのね!! 」




「はい!」





看護師さんに話しかけられ、笑顔で答えた。ここの人達とももう顔見知りだ。



すれ違う人達に挨拶を交わしながら、
まっすぐとあの人がいる場所へ向かった




自然と早歩きになる私…




"201"とかかれた部屋のプレートを見て、そこで立ち止まる。






………髪の毛、変じゃないかな?!

スカートの裾折れてない?!






急いで汗をふき身なりを整え…



ガラッ_______




貴方がいる部屋のドアを開けた







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