キミが笑えばそれでいい。





















今日はクリスマス・イブの前日
























つまり12月23日

























今、私、咲(さき)はきらびやかな夜の街へと出ている




























右も左もクリスマスムード一色































イルミネーションがとてもきれい
























そして、あちこちからクリスマスソングが聞こえる



























……私の、隣からも





















私と並んで歩くヤツ……



















それは隆太(りゅうた)




















隆太は上機嫌で鼻歌なんかを歌っている



























……はぁ




















なんで、好きな人の恋を応援するはめになったんだろう























…と、今更考えてみる

























私は、幼馴染である隆太の事が好き



























ずっと、ずっと、好き


























会話も弾んで面白いし、なにより隆太の明るく輝いている笑顔が一番好き



















……だったんだけど























私の気持ちは隆太には届かない


























隆太には好きな人がいるから



























その好きな人は、私の親友である優奈って言う子


























可愛くて、大好きな私の友達



























優奈も隆太の事が好きで、2人ともとてもお似合いの両想い

























まぁ、まだ付き合っては無いけど






















でも、2人は話すたびに照れて顔を真っ赤にしているぐらいだし…























……あんな甘いムードを見せられたら、私が諦めるしかない




























私が諦めれば2人は幸せになれるんだから



























そう思って、今日は隆太に優奈にあげるクリスマスプレゼントを一緒に選ぶことに決めた




























前から頼まれていたが、今日までずっと渋っていた
































…だって、協力したら2人は付き合っちゃうって思ってたから


































でも、隆太には幸せになってほしいから


































笑ってほしいから


































私が我慢すればいい話


































私だけが傷つけばいい話




































そう覚悟を決めた
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