Polaris
「花火、見に行くんだろう」

「え?」

「お前が行ったんだろ」


それは、連れて行ってくれるということなのだろうか。


「仕事は」

「俺にも、たまには休ませろ」

「そっか」

「で、行きたいんだろう」

「うん」


あたしは自分の部屋に戻り、出かける準備をした。


隼人は何も言わず、あたしの準備が終わるのを待ってくれた。


準備が終わり、2人で家を出た。


近くで、タクシーを拾って、会場に向った。


隼人との移動はいつも、隼人の車。


だから、こうやって並んで歩くのは初めて。


意外と大きい花火大会なのか、人が多い。


あたしは、隼人から離れないように必死だった。

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