Polaris
「莉奈も、こっちに出てきてたんだね」

「うん」


莉奈はあたしの初めての親友で、一番の理解者だった。


けど、あの日。


輝と翔の卒業祝いの日から、1度も連絡を取ることはなかった。


あたしも莉奈も、お互いに、、、。


「未来。あたし、ずっと未来に謝ろうと思ってたんだ。あの日、、、行けなくてごめん」

「ううん」

「あたし、何も出来なくて、、、」


輝と翔と同じ施設で育った莉奈は、わかっていたんだ。


莉奈は何も悪くない。


莉奈はただ、あたし達に巻き込まれただけ。


「莉奈は何も悪くない。あたしこそ何も言わずに居なくなって、ごめんね」


莉奈は首を横に振る。

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