Polaris
輝は自分の気持ちと、未来の幸せと、現実との狭間に相当悩まされたと思う。


双子の俺でさえ、あんな輝の姿を見たことはなかった。


いつも明るい輝が、あんなに風に泣いた姿を、、、。


そんな姿を見たら、輝には到底敵わないと思い知らされたよ。


だから、俺は親父に頭を下げた。


俺が会社を継ぐから、輝と未来のことを自由にしてくれって、、、。


あの頃の俺が、輝と未来に唯一してやれることはそれぐらい。


そんなことしか、俺が未来の為に出来ることはなかった。


だからこれから先、何があろうと未来になんて守ってもらいたくねぇ。


未来は、ずっと守られてるだけで良いんだよ。


じゃなきゃ、俺は未来に会えなくなる、、、。

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