Polaris
隼人の傍に居たいと思うようになった。


隼人との未来を望んでしまった。


「もし、振られたら?」

「俺が慰めてやるよ」

「翔じゃ、無理だよ。好きな人に付けられた傷は、好きになった人にしか治せないよ」


あたしは冗談のつもりで、そう言った。


でも、翔はこの言葉に傷ついたよね?


あたしは翔の気持ちに、これっぽちも気付いてあげられてなかった。


「、、、なら、輝との傷はあいつが直してくれるじゃね?」


翔はPolaris(ポラリス)を見る。


もしそれが出来たら、どんなに良いだろう。


どんなに、幸せな未来を歩めるだろう、、、。


輝のことを思い出したことなんて、一度もない。


だって輝はいつだって、あたしの中に居たから、、、。

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