Polaris
莉奈の顔は、さっきとは違う。


「結婚おめでとう」


そう言える、莉奈は本当にいい友達だと思った。


好きな人が自分じゃない誰かを見ていた、、、。


そして、その相手の幸せを一緒に祝ってくれる莉奈。


この時、あたしは莉奈の幸せをただ願ったんだ。


「ありがとう、友達になってくれて」

「バカ。ずっと、友達のままなんて思わないでよ」


莉奈は少し、キツク言う。


「いつか翔と結婚して、未来に「お姉様」って言わせてやるんだから」


その言葉に、莉奈と顔を見合わせて笑った。


あたしと翔は兄妹。


もし2人が結婚したら、莉奈の言うように莉奈はあたしの姉になる。


「お姉様」と呼ぶことはないだろうけど、そんな日がいつか来れば良いなと思った。

< 340 / 345 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop